熱い接戦を制し、一番最初にゴールへ飛び込む者は誰か? 都会の喧騒を背景に、「大東京マラソン」という無言の戦いは続いていた。ひときわ小さな新人・一等賞(いっとう しょう)も健闘していたが、無理を続けた身体は限界寸前。いつドクターストップがかかってもおかしくない状態だ。そして、レース終盤に出現する2キロの「試練坂」が、わずかに残っていた体力を削りとっていく。俊足を誇る荒木、自然体で走る五十嵐、世界一の記録を持つドンシモ……。優勝を狙うライバルたちは、次々にスピードを上げて賞を引き離しはじめた。もう一度エネルギーをふりしぼり、順位を上げることは不可能なのか? ドラマチックな男子マラソンの世界を描く熱きシリーズ、ビッグレース終結の第9巻(全16巻)!!