ただ、ひたすら走ること。マラソンという競技はきわめてシンプルで、だからこそ奥深い。小柄な新人ランナー、一等賞(いっとう しょう)は、身をもってそのことを思い知らされる毎日。数々のハードトレーニングにも音を上げず、賞は「大東京マラソン」の代表選考会を迎えた。いつもとは違い、コースの周囲に企業のスカウトマンが並び、有望な選手を探している。もしここで高額の契約ができれば、故郷の母親を呼び寄せることができるかもしれない。東京には優秀な病院もあるし、きっと母の病気も良くなるはず……。期待をふくらまし、スタートからどんどんハイペースで攻めていく賞。しかしそれは「自分のペースを守れ」というレースの鉄則に反するものだった! 体力を消耗した賞は、このままみじめに負けてしまうのか? 手に汗握るマラソンコミック、第4巻(全16巻)!!