男爵令嬢のメロディは、横暴な母親に「嫁いでこい」とお金のために結婚を決められてしまう。相手は、怪物と噂の公爵・ギルバート。辺境で魔族と戦う武闘派ゆえに、その恐ろしさから今まで9人の花嫁候補が逃げだしていた。そんな彼からの条件は「静かであること」のただ一つ。生まれつき声が出せないメロディは条件にぴったりのはずが、初めて会った彼の反応がおかしくて――。
(噂とは違う美麗な方なのですね!)
「・・・・・・黙れ」
(もしや私の顔がうるさいのでしょうか!?)
「それ以上、その口を開くな」
なぜかギルバートには心の声が伝わるようで怒られてしまう。それでも、持ち前の真っ直ぐさで彼と過ごしていくと、徐々に不器用な優しさを向けてくれるようになり・・・!
孤独だった2人が紡ぎ合う溺愛ファンタジー、開幕!