長年にわたる著者の救済史研究をまとめたもの。牧師としての神学的実存をかけた、誤りに満ちた日本の神学への挑戦の書である。実存と歴史、実存と社会、主観と客観、科学と実践のギャップを超える「救済史の神学」を探究する。
【目次】
序
序論
第一部 主題と方法
第一章 神学的思惟の基礎概念
一 神学的思惟の問題点 二 その対象の秩序 三 釈義的思惟 四 批判的思惟 五 実践的思惟
第二章 救済史 その解釈と論争
一 神学における歴史の問題 二 神話と歴史 三 救済史 教会史と世界史 四 救済史をめぐる論争
第三章 救済史と世界史
一 両歴史の関連 二 救済史の現代史的地平 三 救済史のキリスト論的構造 四 救済史の例証
第二部 過程と展望
第四章 恩寵の選びと救済史
一 日本神学の未済の課題 二 救済史の始源 イエス・キリストの選び 三 教団の選びと異邦人問題
第五章 救済史の展望
一 現代神学における歴史と救済史 二 教義学の主題 救済史の線と方向 三 救済史の展望
第六章 摂理と歴史
一 歴史の意味 二 《歴史の目的》の登場 三 キリスト教歴史観の構造(1) 四 キリスト教歴史観の構造(2) 五 摂理信仰と世界観 六 摂理論と歴史観
第七章 イスラエルの民と諸民族
一 契約の民と自然の民 二 現代神学における民族論論争 三 救済史と民族史 四 聖書における民と諸民族
第八章 救済史の時
一 解釈学的方法論 二 時間論のアポリア 三 時間論の構造 四 救いの時
第九章 キリストとアダム 神学的人間学
一 神学における人間観の問題 二 キリストとアダム 三 救済史と人類史 四 人間構造論
第十章 救済史の成就
一 時の充満 二 イエスの実存と歴史 三 十字架の下に立つ人間 四 復活節の時と歴史
第十一章 救済史の認識
一 歴史と神学 現代神学の一争点 二 歴史認識の基本形式 三 パウロの回心
第十二章 未来学としての終末論
一 世界の未来 世俗的および聖書的終末論 二 世界の未来の天的背景(黙示録四章) 三 世界の未来の秘密を解く鍵
第三部 応用と展開
第十三章 現代における教会と世界
一 現代世界とキリスト教会 二 世界のなかの教会 三 救済史と’世界図式’ 四 世界のための教会
第十四章 世界宣教論
一 世界宣教の歴史的前提 二 世界宣教の神学的前提 三 世界宣教神学の提唱 四 《世界宣教神学》の諸課題
第十五章 人間形成論
一 人間形成の課題 二 福音と人間形成
第十六章 カルヴィン神学の現代的意義
索引
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