数理経済学、計量経済学の手法で、経済主体と市場の関係を数理的なモデルに置き換えて理解するものである。大きく分けて、民間経済モデル、国民経済モデル、国際経済モデルがあり、マクロ経済学の一ジャンルである。本書は、このモデル分析で、日本の経済を解き明かす。
【目次】
まえがき
序章
国民経済計算とモデル分析 本書の構成
第1章 国民経済計算の基本的構造
1.1 国民経済の一般均衡論的枠組
需給均衡式と予算制約式 生産における分配式(物的資本への帰属式)
1.2 国民所得統計の要約
6基本勘定と三面等価の原則 国民所得と国富
1.3 要約と結論
付論 国連新SNAの概要
第2章 マクロ生産性の計測 1952~1971年
2.1 集計問題I(部門集計)
投入・産出体系から正統化されたマクロ生産性 生産可能曲線から正統化されたマクロ生産性 説明されない産出成長の部分
2.2 集計問題II(生産要素・産出物集計)
2.3 民間・政府企業統合部門の生産勘定
生産額=要素所得 産出の価格と量 要素所得=投入サービスの価値 投入資本の価格と量 投入労働の価格と量 付論・耐久消費財に関するデータ
2.4 民間・政府企業統合部門の生産性
ディビジア生産性指数 資本・労働・産出の質指数 成長のソース分析 資本に体化した技術進歩
2.5 要約と結論
第3章 民間諸勘定の統合体系 1952~1971年
3.1 生産・所得・貯蓄
生産と要素支払 所得と支出 要素支払対所得 労働支払(労働所得)の価格と量 資本支払(財産所得)の価格と量 生産対支出
3.2 蓄積・再評価・富
蓄積(貯蓄・資本形成)と再評価 民間国富 要約的指標
3.3 要約と結論
第4章 計量モデルとシミュレーション分析 1952~1980年
4.1 新古典派成長論タイプの計量経済モデル
モデルの構造 生産函数 モデルの適合度(goodness of fit)
4.2 シミュレーション分析I(財政政策)
静学および動学の弾性値 成長モデル対有効需要モデル
4.3 シミュレーション分析II(予測)
外生変数とパラメーター値の選択 成長潜在力の長期的(新古典派成長論的)分析
4.4 要約と結論
付論 援助のTwo-Gap分析について
A.1 チェネリー=ストラウト・モデルの特質
A.2 社会的厚生の最大化
A.3 要約と具体例
参考文献
人名索引
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