【内容紹介】
特許情報による“株式投資”の新・成功方程式
「特許」には、企業の過去から現在までの発明やイノベーションの歴史が書かれている。つまり、技術開発や事業開発の動向、および、今後どのような事業を行おうとしているかがわかる貴重な情報なのだ。
従って、特許を読み解くことができれば、企業の知財活動の全貌や企業の実態をを把握できるようになり、その企業の「未来」が予測できるようになる。
つまり、特許や知財は、技術開発や新規事業の創出だけでなく、「投資」にも役立つ、大きな情報源となっていく。実際、特許情報を、一部の投資アナリストは使いこなし始めていて、投資のプロも認める重要な武器となっている。
ただ、特許を普通に読むと、ただ技術のことが「読みづらく」書いてある文書にみえてしまう。特許に書いてあるのは、「権利になった(権利になる前の)発明」なので、基本的には技術情報であり、権利情報だといえる。
ここから「投資機会」を発掘するには、書かれている技術情報や権利情報から、企業の戦略や現場で行われている事業活動、研究開発活動などを読み取っていく必要がある。
本書では、「特許情報がなぜ投資に役立つのか」から始めて、「特許の読み方」「特許の強さの評価法」「特許情報から企業活動を読み解く方法」「実際に特許情報から企業活動を読み解いた事例」など、著者が蓄積し、活用している情報分析の手法を、あますところなく紹介する。
本書を読むことで、特許情報や知財情報から未来を見通すための智慧、そして、「未来に投資する」ためのノウハウが手に入る!
【著者紹介】
[著]楠浦 崇央(くすうら・たかひさ)
TechnoProducer 株式会社 代表取締役CEO/発明塾 塾長
京都大学工学部機械工学科卒。京都大学大学院工学研究科エネルギー応用工学専攻修了。1997年、川崎重工業株式会社入社。CP事業本部に配属され、大型オートバイのエンジン設計開発を担当。その後、株式会社小松製作所に入社、減速機事業部にて風力発電関連の新規事業開発を担当。2004年、MITの「世界を変える10大技術」に選ばれた超微細加工技術ナノインプリントの事業化を目指すスタートアップ「SCIVAX 株式会社」(独立行政法人 産業技術総合研究所 研究員兼務)を設立。2008年、TechnoProducer株式会社 設立。同年11月には、ビル・ゲイツが出資し、50億ドル超を運用する世界初の発明投資ファンド「Intellectual Ventures」より、「アジアのTop発明家8名」に選出される。2010年発明塾を開設。新規事業・研究開発テーマ創出の実働支援や、発明・知財の教育講座(eラーニング・動画)などを手掛ける。これまで一部上場企業を中心に524社が導入。
【目次抜粋】
■はじめに/99%の人が知らない、「特許情報」の活用法とは?
■プロローグ/時代の最先端情報から、“100年企業”を見つけ出す
■Chapter1 “特許”はインテリジェンス。なぜ、投資に役立つのか?
■Chapter2 特許でわかること~書いてあることから知るべきもの~
■Chapter3 強い企業・強い技術を見抜け!~特許情報の読み方~
■Chapter4 実践演習:「オリンパス」の可能性を探ってみる
■特別対談(1)/特許や知財から、企業の何がわかるのか?
■Chapter5 投資センスを磨く~役立つ情報の見つけ方~
■特別対談(2)/投資家が、「勝ち組企業」を育てる
■Chapter6 知財戦略のダントツ企業「花王」と「コマツ」を解剖する!
■Chapter7 長期で応援したい企業の、最新動向をチェックしよう
■おわりに/“イノベーション”を起こし続ける企業に着目を!