産まれた時から将来を定められ、孤立した半生を送ってきた王子妃リリエンヌ。まともに愛された記憶のないままの出産の最中、前世の記憶を思い出し、息子クローディアスが愛情に飢えて性格が歪んだ乙女ゲームの攻略対象者だと知る。前世で正しく愛された記憶もおぼろげに思い出せたことで、クローディアスに寂しい思いをさせないことを最優先とした生活を送ることに。そんな日々の中、リリエンヌに見向きもしないと思っていた夫ルーカスが、彼女を遠ざけていた真意を知る。誤解させ続けたことを謝罪し真摯な言動を続けてくれる彼に、リリエンヌも徐々に惹かれ始め…… ※電子版は単行本をもとに編集しています。