あらすじ市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」――要は、夢の中でお悩み解決だ。でもこの仕事は僕に向いていない。・・・・・・だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。