戦前、孤高の「人嫌い」として知られた作家・江戸川乱歩は、戦後、日本探偵小説界の名ホストとして活躍した。
森下雨村・横溝正史ら雑誌「新青年」の立役者たちから、小林秀雄・幸田文ら文壇の著名人まで――探偵小説の魅力を共に語り尽くす、夢の饗宴!
乱歩の参加した主要な座談・対談をセレクトした文庫オリジナル。
生誕130年記念刊行
〈解説〉小松史生子
【1 座談篇】
●探偵小説座談会(1929):大下宇陀児/加藤武雄/甲賀三郎/浜尾四郎/森下雨村
●明日の探偵小説を語る(1937):海野十三/小栗虫太郎/木々高太郎
●乱歩氏を祝う(1954):木々高太郎/戸川貞雄/城昌幸
●探偵小説新論争(1956):大下宇陀児/大坪砂男/木々高太郎/角田喜久雄/中島河太郎/春田俊郎
●文壇作家「探偵小説」を語る(1957):梅崎春生/曽野綾子/中村真一郎/福永武彦/松本清張
●「新青年」歴代編集座談会(1957):城昌幸/延原謙/本位田準一/松野一夫/水谷準/森下雨村/横溝正史
【2 対談・鼎談篇】
●E氏との一夕(1948):稲垣足穂
●幽霊インタービュウ(1953):長田幹彦
●問答有用(1954):徳川夢声
●幸田露伴と探偵小説(1957):幸田文
●ヴァン・ダインは一流か五流か(1957):小林秀雄
●樽の中に住む話(1957):佐藤春夫/城昌幸
●本格もの不振の打開策について(1958):花森安治