担任の渋谷先生に俺は憧れていた。英語教師の先生に褒められたくて、家庭教師を頼み苦手の英語を猛勉強した。そのおかげか試験では、家庭教師の張ったヤマが的中して俺はクラスでトップをとったのだった。ところが先生は、俺が不正をしたと疑ってきたのだ。ショックだった。そして次の日から学校を休んだ。数日後、俺の母親から家庭教師のことを訊いた渋谷先生は、自宅まで謝罪にやって来たのだった。そして休んでいた間の分を個人授業してもらうことになった。部屋に入るなり、俺は先生を後ろから抱きすくめた。「口先だけで謝ってもだめだよ」「傷ついた俺の気持ちを癒してよ」少しぐらいイタズラしても、罪滅ぼしで許してくれるだろ、先生。