愛を失ったきみに、ささやかな日だまりを。
降りしきる雨の日。
仕事に追われる毎日、誰も待っていない一人暮らしの部屋。
そんな俺の家の前に、見知らぬずぶ濡れのギャルの姿が。
「久しぶりじゃんね、叔父さん」
彼女は、ある理由で疎遠になっていた義理の姪・美雨だった。
「顔を、見たかったから。久しぶりに」
そう言って、まるで“もう二度と会わない”とでもいうような態度で立ち去ろうとする美雨。居場所をなくし、行く当てもない彼女を、今引き留めなきゃ一生後悔すると思った。
「ここに住んでいい。というか、住め」
その日から、俺と姪の七年を取り戻す共同生活がはじまった――
ギャルになった姪と、おじさんになった叔父の、微妙な距離感がつむぐ曖昧同棲ストーリー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。