身寄りの無い少女・鹿恋(かれん)は、3歳の時から不良少年・八郎(はちろう)の家に居候している。
幼い頃は両思いだった二人だが、現在の八郎は意地悪するばかり。
実は鹿恋は、恋心を抱いた瞬間に本能が目覚め、人間を喰らおうとする【鬼】と化してしまうのだった――。
「みんなにバレたら、鹿恋の居場所がなくなってしまう」
秘密を唯一知る八郎は、鹿恋を守る為に恋心を封印。
わざと嫌われるよう振る舞い続けるしかなかった。
ある日、二人が住む町に謎の男・土橋(どばし)が現れる。
八郎と違い、優しい言葉をかけてくれる土橋に惹かれる鹿恋。
もしもまた鬼が目覚めてしまったら、何よりも愛する鹿恋の心が奪われてしまったら…と気が気でない八郎。
しかし土橋が鹿恋に近づくのには、ある目的があって…?