志摩が帰宅すると隣の部屋の前に不審な男が立っていた。志摩の顔を見ると直ぐに立ち去ってしまったのだが、どこかで見た気が……。その夜、玄関のチャイムが鳴り響く。真夜中の来訪者は、隣の部屋に住む浅見であった。「どろぼうが入ったらしい!」と助けを求めてきたが、特に盗まれたものはなく、家具や本の位置が朝と変わっているらしい。これで三度目らしく、詳しく部屋を調べて見ると未開封のスコッチが半分以上も飲まれていた。やはり侵入者が……。そして翌日の夜、浅見の部屋の鍵が開く音がした。浅見はまだ帰宅していないはず。巡回中の警察官と慌てて帰ってきた浅見と共に部屋に入ると、そこにいたのは……なんと浅見の別れた彼氏だった!? 篠原とおる先生がお贈りする弁護士・志摩律子の華麗なるサスペンス事件簿、人間関係が交錯する第10巻(全14巻)!!