齢十七にして『最悪の魔女』と呼ばれるヒメツル。彼女はある日、親友からの依頼をきっかけに未来予知の能力を手に入れた。ところがその能力で知ったのは、彼女をどこぞのド田舎に封じようとする神々の計略。企みを阻止すべく計画の要となる少年を赤子のうちに始末しようと動き出したものの、なんと返り討ちにあい自分も赤ん坊になってしまった。神々の作戦は成功したのだ。けれど、それはヒメツルにとっても思わぬ幸運をもたらすことに。
この物語は、かつて『最悪の魔女』と呼ばれた田舎娘スズランと彼女の幼馴染モモハル。そして彼女の愛する小さな村の人々が世界を救うことになった、その伝説の始まりの一幕である。