生成AI(人工知能)の登場により、人間の創造性を凌駕するような高いクオリティのコンテンツをAIがつくれるようになった。AIには倫理問題や製品・サービス全体の世界観を統一できないという問題があるが、映像制作・ゲーム開発などデジタルコンテンツ制作の現場ではクリエイターがAIとふさわしいパートナーシップを築くことで、これらにうまく対処している。本書では、デジタルコンテンツ制作を例に、どのようにAIと人間が関係性を築き、協調すべきかを考える。さらに、将来的にはAIが自律して上記の問題に対処できるようになるため、AIも人間のようにさまざまな物や人に囲まれ、お互いの行動が影響を及ぼし合う「世界」を持つ必要がある。その実現に向けて、人間とAIが互いに深く理解し合う重要性についても述べる。
*『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2023年11月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。