前原果絵の人生には、『不幸』がつきまとっていた――。
高校生の頃、父親の経営する会社が倒産し、そのまま父も帰らぬ人となってしまった。
以降、弟の大学進学のため、果絵は働きに出ることに。
ようやく弟の就職を見届けるも、今度は務め先の会社から濡れ衣により懲戒解雇を告げられてしまう。
果絵がクビになって一週間、弟から勤め先の社長のハウスキーパーをしてみないかと、仕事を紹介されて――?
面接の日、果絵は息を呑んでしまうくらいに美しい男性・藤堂裕馬と出会った。
ハウスキーパーと雇用主として接する二人だったが、日々の会話を交わすうちに互いへのほのかな好意が生まれていき……。
そんなある日、裕馬から休日のお出かけに誘われた果絵だったが――。
二人きりのデートは楽しく、あっという間に時間も過ぎ、小料理屋ではお酒をたくさん飲んでしまい――?
「うん、いっぱい甘えて。甘える君は、とても可愛い」
無邪気に甘えてくる果絵に、裕馬の蕩けるほどに極上な口づけが落とされる――!?