フランシス・ジャンヴィエは、学年トップの成績で生徒会長を務める優等生。自他ともに認めるガリ勉で、ケンブリッジ大学に入学するために人生のほとんどを費やしてきた。フランシスには勉強以外で心から楽しめることがひとつだけある。〈ユニバースシティ〉というポッドキャストのドラマを聴くことと、そのファンアートを描くことだ。アレッド・ラストは、男子校に通う物静かな秀才でイギリス国内でトップクラスの名門大学への進学が決まっている。彼が〈ユニバースシティ〉のクリエイター、レディオ・サイレンスであることは誰にも気づかれていない。偶然にもフランシスとアレッドは共に人に知られたくない秘密〈ユニバースシティ〉でつながった。友情を深めていく二人だったが、ある出来事がきっかけでその関係が歪みはじめる。そしてフランシスとアレッドには、それぞれに向き合わなければならないことがあった――