ルネ──お前の名はルネにしよう
クレール島の沖の岩礁にそびえる灯台で、
灯台守エヴァンは独り暮らしている。
ある嵐の夜、一艘の小舟が灯台へ漂着した。
小舟に乗っていたのは、瀕死のかもめの雛。
懸命に介抱したエヴァンだが、
翌朝にはかもめの姿が消え、代わりに
目にしたのは、翼を持つ小さな子どもだった!
『ルネ』と名づけられたその子は
人の形をしていながら人ではなく、
驚くほど成長が早い。
しかも、ルネとの出会いに呼応するように、
エヴァンの体にある変化が生じて……?
人に恋するかもめと孤独な灯台守の
邂逅が織りなす、奇跡の求愛譚が始まる──