巻末の下絵を使って、手順通りに6つの美しい風景画を描くことで、水彩に必要なテクニックが学べます。本書はまず、水彩に必要な画材の説明から始まり、筆の持ち方、絵具に水を加える方法、色の混ぜ方、額装まで、基本からやさしく紹介します。実際に描いていく6つの風景画は、進むごとに少しずつレベルが上がり、各章の始めには新しい技法の紹介、途中にはワンポイント・アドバイスが組み込まれ、気づかないうちに自然とテクニックが身につくようになっています。特に一番難しいとされる水の使い方がよくわかります。著者は大人になってから絵を描き始めて苦労したというだけに、つまずくところや悩む場所を熟知しています。そのため、写真は水のしたたり具合がよくわかるように工夫され、視覚的に理解しやすいところが一番のおすすめポイントです。挫折する方も多い水彩画ですが、初心者はもちろん、壁につき当たっている方、チャレンジしたけれど諦めてしまった方にこそ、ぜひ役立ててほしい一冊です。