ヒンメル王国の田舎町・クラドの孤児院で暮らすレオンは幼い子たちの面倒をよく見る真面目な少年だった。世は戦乱の真っ只中。これまで田舎ということもあり、あまりその影響を受けていなかったクラドだったが、ある日、たまたま通りがかった国軍の兵士にどこかで見たような顔がいることに気づく。それは6年前、レオンの家に押し入って母を殺した強盗と瓜二つであった。「確か犯人は逮捕されたはず……」事件の真相を疑問に思ったレオンは実家へと赴いたが、そこで隠し部屋にある魔法陣に触れてしまい気絶してしまう。目が覚めると、行方不明になっていた父の記憶とひとつの能力に目覚めていた。それは「盗賊」の能力。レオンの父は世紀の大盗賊であり、その知識とスキルを息子のレオンへと「相続」させるために魔法陣を残していたのだ。レオンはそのスキルを使って事件の真相を掴むために国軍へと入隊することを決心する。