あれは、今日の放課後のことだった。さて帰るかと廊下を歩いていたら、俺……水原広喜の憧れの人、真行寺桜子先輩の姿を見かけた。彼女は、優雅な足取りで進み続け、やがて姿が見えなくなった。話しかけるぞー、と気合を入れても、どうもそのときには勇気が出ない。「よし……!!」俺が、決意を胸に拳を握り締めて、勢いよく足を前に出した時だっただろうか。「きゃ……」壁に張りつくようにして角を曲がろうとしたら、そこには真行寺先輩の顔があった――。……その後先輩と、最後にはどんな風に別れの挨拶をしたのかも、よく思い出せない。あれから、なんだかずーっと、頭がぼんやりしている。胸の中ももやもやするし、頭も身体も熱くて、ふわふわしている感じがあった。風邪かな……疲れ? 何せドキドキしちゃったからなぁ。俺は倒れ込むように自分の部屋に入って、制服を脱いで部屋着に着替えて寝た。……はずなのだが――。――目覚めると、なんと女性の……真行寺先輩の体になっていた!こんなの、明らかに夢……とは思いつつも、この状況。どうせならば、と、俺は胸を高鳴らせ、手を震わせつつ、あこがれの先輩の肢体へと……指を這わせていった……。---※本作品は、原作の本文・画像等を、権利者様から許諾を頂いております。(C)どろっぷす!/アパタイト---