出会いの季節、四月。俺、景行想は中高一貫の私立征心館学園に、唯一の編入枠として入学することに。見渡す限り富裕層の学校で、庶民の俺にも少しずつ知り合いも増えてきた。ただ気になるのが──仲良くなった女子、全員下の名前が同じ「ナツキ」なんですが?どの子もしっかり美少女で、距離が近づくことに悪い気はしない、しないけど……「ナツキ」といえば幼い頃俺にトラウマを植え付けた名前でもあるのだ。必然俺は彼女たちを苗字で呼ぶことに。あ、イタタタ、トラウマが刺激されて胃が痛い……。それでも、俺はいつか彼女たちのうち一人を、下の名前で「ナツキ」と呼ぶ日が来るのだろうか?【電子限定!書き下ろし特典つき】