チームが問題を抱えて大きなプレッシャーにさらされると、不健全な対処メカニズムに陥ることが少なくない。チーム全体の不安を和らげようと、問題の本質から目を背け、無意識のうちに誰かをスケープゴートにする。あるいは共通の敵を攻撃することで、自律と団結を得ようとすることもある。いずれも集団としての防衛機制だが、自己破壊的なダイナミクスであり、成功からは遠ざかる。本書では、集団の不安が許容範囲を超えた時に陥りがちな4つのパターンについて解説したうえで、チームとして機能不全の行動パターンを特定し、主体的に成長するための技法として「ソシオグラム」を紹介する。
*『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2023年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。