この1日を生きるため、令嬢は1ペニーのパンを売る─
19世紀英国、借り暮らしのレディに小さな恋と奇跡が舞い降りて……。
叙情派作家の最高傑作!
男爵令嬢のグレースは涙をこらえ、パン屋の扉を叩いた。
借金を残して父が亡くなり、すべて失った自分にもう結婚は望めない。
以来、こつこつと働き続けた彼女だったが、10年後、店の常連だった老侯爵から思いがけない遺産を託される。
瀟洒な屋敷と手当、そして、戦争捕虜となっている侯爵の子息を……。
遺言に従い、グレースは監獄に向かった。
さらに驚くべき運命が待ち受けているとも知らずに。
*本書は、MIRA文庫から既に配信されている作品の新装版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。