衝撃のラストで幕を閉じた『夜に蠢く』の続編。顔のそっくりな貧しい男女が、豪邸に住む夫婦と入れ替わった!郷屋川 脩は冴えない会社員でしかなかったが、今では紀尾出版社の社長として生きている。社長夫人として振る舞っている山波久美もまた、恵まれない人生を歩んできた女だった。ウソだらけの生活は少しずつ破綻し、やがて破滅の一途をだどる――。夢に貴子が出てきた。あの頃と同じように冷たい眼差しでじっと自分を見つめている。夢にしてはあまりにもリアルで、現実に起きる事の前触れのようだった。そこへ池田からの着信がある。特別なことが起きた時しかならない電話…。郷屋川が緊張しながら電話に出ると「奥さんが帰ってきました」と池田は言った。【目次】第26話 怪しい人影第27話 衝撃第28話 正夢第29話 貴子第30話 変化第31話 若月夫婦第32話 真実第33話 解明第34話 発言第35話 協議