あらすじゲルツェン(1812-1870)は近代ロシア史上,最初の政治的亡命者であった.彼の言う革命思想とは,人間の尊厳と言論の自由を守る思想である.発祥から一九世紀半ばまでのロシアの歩みとともに革命思想の展開を描きながら,ロシアの宿痾たる農奴制と専制の非人間性を告発する.現代をも撃つ予見的洞察に満ちている.