水曜日――それは芦田紗綾がエリート同僚の柏原智己と、偽りの恋人同士になる日。
この関係が始まったきっかけは、紗綾が訳あって恋人役を演じている中島と、柏原の恋人である真凜が提案したドラマのマネごとだった。
『許されているのは手をつなぐことまでで、午前零時に恋人になり、翌日の零時になった瞬間他人に戻る』
最初は提案を拒否しようとした紗綾だったが、なぜか柏原が乗ったことで、毎週水曜日は彼とデートすることになってしまい――?
しぶしぶ始まった恋人交換だが、柏原とのデートを重ねていく内に、どんどん彼に惹かれていく紗綾。
しかしある日、中島から柏原の弱みになるような写真を撮ることをお願いされてしまう。
とある事情により中島の頼みを断れない紗綾は……。
そんな中迎えた水曜日、柏原とのデートではなく中島から押し付けられた接待飲みに参加した紗綾の前に柏原が現れて……!?
「そんなに中島さんが好き?」
いつもと違う雰囲気の柏原に手を引かれて連れて行かれたのは彼の住むマンションで――……。