若草物語、赤毛のアン、あしながおじさん……大人になって読む少女小説は、発見に満ちている。かつて夢中になった人にも、まったく読んだことがない人にも。あの名作はいま、何を教えてくれるのか?魔法使いと決別すること――バーネット『小公女』男の子になりたいと思うこと――オルコット『若草物語』資本主義社会で生きること――シュピーリ『ハイジ』女の子らしさを肯定すること――モンゴメリ『赤毛のアン』自分の部屋を持つこと――ウェブスター『あしながおじさん』健康を取り戻すこと――バーネット『秘密の花園』制約を乗りこえること――ワイルダー『大草原の小さな家』シリーズ冒険に踏み出すこと――ケストナー『ふたりのロッテ』常識を逸脱すること――リンドグレーン『長くつ下のピッピ』かつて夢中で読んだ人も、まったく読んだことがない人も。いまあらためて知る、戦う少女たちの物語。解説:恩田陸