完璧な女性と称えられる侯爵令嬢との婚約を解消し、恋した下級貴族の娘と結婚した王太子。侯爵令嬢に「どうぞ愛する方と末永く幸せに」と言われた彼は、愛の力で全てを乗り越え、幸せな未来を手に入れられると信じていた。ところが、そうまでして得た妻は教養、品など、王太子妃として求められるものを何一つ身につけてくれず、次々に問題を起こす。そのせいで、王太子夫婦は次第に周囲から冷ややかな目で見られるようになっていった。一方、別れた侯爵令嬢はすぐに有力な公爵と結婚。公爵夫人として夫を支え、ますます輝いていく。王太子妃よりも彼女こそが王族らしいと、臣下にも国民にも言われ続け――!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。