『女子SPA!』好評連載の書籍化、第2弾!
「気づいたら彼女の首を絞めていました」
「不幸というのはなんの脈絡もなく訪れるんです」
「子供ができない。これはなんの罰?」
「『生きづらい彼女を救ってやりたい』だなんて、傲慢でした」
精神的DV、不妊治療、子どもの連れ去り――
地獄の日々で持続不能になった結婚生活
14組の離婚から“社会”が見える衝撃のルポルタージュ
「あなたはきっと、心の病んでない普通の奥さんと結婚する。朗らかで美人な奥さんと。どうせすぐに相手が見つかるし、すぐに再婚する。それが許せない。あなただけが幸せになるのが絶対に許せない。だから傷ついてほしい。今すぐに、今ここで!! 早く!! そうヒステリックに急き立てました。
すごく怖かったし、すごく腹が立ちました。気が遠くなって倒れそうになりました。でも、ここで倒れるわけにはいかない。生き残るんだ、生き残るんだと、自分に言い聞かせました」(Case #03 仲本守「夜と霧」より)
――証言が物語る壮絶な離婚劇
本書は、離婚を経験した男女(多くは男性)たちに、離婚に至るまでの経緯や顛末を聞いたルポルタージュである。
離婚そのものは、最終的には当事者同士の相性の問題だ。それは間違いない。しかし取材を重ねるうち、こう感じるようになった。
「社会の構造が離婚を促進させた側面もあるのではないか?」
離婚はその人の人生をあぶり出すだけでなく、その時点での社会のありようまでも可視化する。離婚で、社会が見える。
ぜひ、彼らの言葉ひとつひとつに耳を傾けてほしい。(「まえがきに代えて」より)