商家の大爆発、空を舞う振袖、豆腐小僧の怪……立ちはだかる数々の謎
罪なき者、この私が庇ってみせる。
訳あり手習い師匠の弁之助は、火付犯とされた男を救うため、お白洲に立つ!
暁の町に轟音がとどろく――漆問屋が爆発、主人は焼死した。捕縛され罪を認めたのは手代の男・忠吉。だが牢屋敷の混乱に乗じ逃げた忠吉は、大名家の子息で今は町人身分の弁之助に、無実を訴えた。
公事方御定書編纂にも関わった弁之助が調べると、現場に火薬の痕跡は無く、火事の折美しい振袖が空を舞ったという噂が。
弁護する者なきお白洲で、弁之助が冤を晴らす!