25歳で七冠を制した羽生善治。勝敗の数を超えたその強さと人生を、藤井聡太らトップ棋士たちとの闘いを通じて描く。宇宙のように広がる盤上で駒をぶつけあう者たち――。本書は、名対局の一瞬一手に潜むドラマを見逃すことなく活写してゆく。中学生で棋士となった昭和。勝率は8割を超え棋界の頂に立った平成。順位戦B級1組に陥落した令和。三つの時代、2千局以上を指し続けた羽生善治、そして共に同じ時代を闘ったトップ棋士たちの姿を見つめながら、棋士という“いきもの”の智と業をも浮かび上がらせる。「週刊文春」連載時より大きな反響を呼んだノンフィクションに新たな取材、加筆を行った堂々の一冊。【主な登場棋士】米長邦雄/豊島将之/谷川浩司/森内俊之/佐藤康光/深浦康市/渡辺明/藤井聡太