前巻より10年後、物語は第3部「ブラジュロンヌ子爵」に進展する。輩下のモンク将軍に王位を追われたイギリス国王チャールズ2世はフランスに亡命し、従弟ルイ14世に王位復帰を懇願した。だが、実権を握るマザラン枢機官はこれを妨害する。ダルタニャンは王の銃士隊副隊長を辞職して反発し、チャールズを救うため英国へ向かう。ニューカッスルでモンクを誘拐する計画だった。一方、ラ・フェール伯爵としてブラジュロンヌに住むアトスもふとした機縁でチャールズに会い、その復位に力を貸す決心をして、ニューカッスルに急行する。モンクの居城に軍資金が眠っていることをチャールズ1世から知らされていたからだ。二人はうまく立ち回りチャールズは復位を果たす。その頃、マザランが亡くなった。