あらすじ逃げたければ逃げればいい……だが、必ず捕まえてみせる。とある理由から、髪色を変えて素性を偽り、目立たぬように生活をしているキャスリーン。だが最近、上官である将軍ヴィルフリートから、「恩人の令嬢を探してほしい」と依頼され、頭を悩ませていた。その恩人は、先の戦争で、たちの悪い媚薬を盛られて朦朧としていた彼に、自身の身を差し出し救った令嬢だ。当事者しか知りえない秘密をなぜキャスリーンが知っているのか。それは、彼の恩人の令嬢こそ、素性を偽る前のキャスリーンだったからだ! 英雄でありながら、偉ぶることなく、誠実で優しいヴィルフリート。キャスリーンは彼を密かに慕っているが、どうしても、自分の素性を明かせない理由があって……。