君は馬だ。どこまでも走っていく馬だ――。謎の老人が告げた一言から、その旅は始まった。モンゴル、アンダルシア、モロッコ、トルコ。土着の馬にまたがり大地を行くと、テロ、感染症、戦争……不確実な世界の輪郭が見えてくる。「馬の地」が紡いできた歴史と人々の営みをたどる、さすらい紀行。※電子版は掲載写真をカラーで、また紙版には未収録の写真を特別収録しています。【目次】はじめに第一章 極東馬綺譚火の馬君は馬馬と車そこに馬はいるか第二章 名馬の里、アンダルシアレコンキスタ終焉の地、グラナダコルドバのすごみアンダルシアンに乗る馬祭りの街、ヘレスへ第三章 ジブラルタル海峡を越えて二つの大陸青の町、シャウエン砂漠の出会い第四章 テロの吹き荒れたトルコ文明の十字路雪の舞う辺境へトルコのへそ、カッパドキア第五章 遊牧民のオリンピック未知の馬事文化いざ、イズニクへ馬上ラグビー、コクボルコクボルの摩訶不思議な世界おわりに