宿命に誘われ出逢った二人の少女、〝送り人〟アハルと〝屠り人〟シエン。お互いの信念のもと、精霊に向き合う二人の前に〝角人〟と呼ばれる戦闘種族の姉妹が現れた。囚われの姉を助けるべく、命じられるがままシエンに襲撃を掛ける妹・トレゾアだったが、精霊を傀儡とする〝禁忌の秘術〟が掛けられていて――…。百年戦争で失われたはずの秘術が再び使用され、精霊が私利私欲のために利用されている事態にアハルの静かな怒りが沸点を超える。訪れたはずの平和な世界で、役目を終えたはずの〝精霊〟。だが、それを許さぬ策謀が二人の少女へと躙り寄る。

