『ルヒェ・エルド』それは植物の精霊エルドから生み出された存在で、助けの必要な人々の元に現れる。少女グレイシアは、母のルイーズ、そしてルイーズのルヒェ・エルドであるマリアナの三人で暮らしていた。歌姫であるルイーズの夢は、この世界で最も重要な儀式である『祝音祭』で歌うこと。練習で留守がちな母に寂しく思うグレイシアだったが、父の影響で続けているピアノが心の支えだった。ある日、遂にルイーズの出演が決まるが、会場への道中で事故に遭い、ルイーズは亡くなってしまう。取り残されたグレイシアは母の代わりに祝音祭へ出場することを誓い、憑りつかれたようにピアノを弾き続けた。すると、家の庭先から大好きな母の歌声が聞こえてくる。慌てて外を見るが、そこにはルイーズではなく、ルヒェ・エルドのシャロットが出現していた――少女たちの物語はフィナーレを迎える。