公爵令嬢のアンナはデビュタントを2年後に控えた16歳。
ある日父から、王命だということで、10歳以上年上の王国史上最強の騎士団長と名高いヴィン・ハウンドとの婚約が決まったと告げられた。
初めての顔合わせに現れたヴィンは、身体も大きく、人を殺せそうなほど鋭い眼差しでじっとアンナを睨んできたのだ。
大人でも泣いてしまいそうなほどの恐ろしい表情のヴィンを見て、アンナは怖がるどころかなぜか胸をときめかせてしまう。
月に何度かの逢瀬を重ね、二人は順調に愛を育んでいく。
実は幼い頃にアンナと縁があったヴィンは、強面であるが非常にこじらせてしまっている人物だった。
アンナのことをひたすら溺愛し甘やかしてくるヴィンだが、アンナはこの婚約に思うところがあった……。
『堅物絶倫騎士団長は婚約者を溺愛する(6)』には「騎士団長という男 十一」~「番外編 お昼のひととき」を収録