「これは白い結婚になるからな。お前を抱くことはない」
「はあ? 私のことは絶対絶対絶対に抱いてもらいますから」
裕福な商家の娘であるローラは、恋人に浮気され、政略結婚した。
その夫となった伯爵家の若き当主オーウェンには他に愛する女性がいると、初夜にそう告げられた。
そもそも、傾きかけた貧乏伯爵家のために金を出し、望まない結婚まで受け入れたというのに、この男は何を言っているのだろう?
もらいっぱなしなんて許さない!
「あなたが愛人を囲うというのなら、私は子供が欲しいわ。これでギブアンドテイクよ! 政略結婚の夫婦には我慢が必要なの、さあ営むわよ!」
初夜早々に落とされた爆弾発言に腹が立ったローラは、無理やりオーウェンを押し倒して――!?
子供が欲しいと言うローラの想いが通じたのか、それともローラとの行為がよっぽど気持ちよかったのか、意外にもオーウェンとの身体の関係は毎夜続いた。
どうでもいいと思っていた愛人の存在が徐々に気になりはじめたローラは……。
身体から始まったこの結婚、愛のない結婚なんて上手くいくはずがない!?
『私たちの結婚には愛がないですよね?(4)』には「愛がないです 十」(後半)~「愛がないです 十二」(前半)までを収録