【内容紹介】
組織のパフォーマンス改善において、研修は最後の手段です。
日本企業では長らく、人材育成の手段として、
「研修」が用いられてきた。
その内容や方法は多岐にわたるが、
果たして、本当に効果があるといえるだろうか・・・・・・。
研修後の受講者アンケートで良い結果が出ているから、
社員はみんな満足していると考えることもできる。
ただ、そこに忖度はないだろうか・・・・・・。
そもそも人材育成、ひいては企業内教育における、
真の目的とは何か。
それは、「ビジネスゴール」の達成にほかならない。
昨今、“人”が課題となっている企業は多い。
それを経営課題だと捉えているトップも増えてきた。
しかし、会社として達成すべき事業目標や経営企画と、
人材育成を紐づけられている企業は、まだ少ない。
効果的な研修とは、
成果=ビジネスゴールへと直結するものであるはず。
もう、妄信的に研修を実施する時代は終わった。
必要なのは、会社として描いたゴールと、
現状のギャップを埋めること、それだけである。
これを実現する理論であり、「戦略的教育」の設計法こそ、
本書で紹介する「インストラクショナルデザイン」なのだ。
【著者紹介】
[著]荒木 恵(あらき・めぐみ)
インストラクショナルデザイナー
内資医療機器/外資ヘルスケア企業、人材育成・教育関連企業にて、医療器営業、MR、フィールドトレーナー、研修・事業開発責任者を経験。熊本大学大学院教授システム学でインストラクショナルデザインを学び、教育評価を研究。研究テーマである教育評価を中心に、パフォーマンスデータの解析、インストラクショナルデザインに基づいた企業の教育設計のコンサルティング会社として、リープ株式会社を設立。修士(教授システム学)、RCiS連携研究員、認定アクションラーニングコーチ、日本評価学会認定評価士。
【目次抜粋】
■Chapter1 ビジネスゴールから、組織の学びをデザインする
Part01 研修の充実が、目的になっていませんか?
Part02 効率よく効果を出す、魅力的な教育のルール
Part03 細やかなデータ分析で実現する、人的資本経営
■Chapter2 社員のパフォーマンス改善に、本当に必要なこと
Part01 HPIを理解しなければ、教育の無駄はなくならない
Part02 成果から逆算して、行動の「質」に落とし込む
Part03 顕在化したギャップを埋める、適切な施策を選ぶ
■Chapter3 逆算思考で構築する、成果につながる教育システム
Part01 小さな出入口で考える、学習のグランドデザイン
Part02 研修設計に活用できるID理論とは?
Part03 評価とフィードバックの数が、学習効果を高める
Part04 研修プログラムの実行と効果検証
■Chapter4 事例に見る「戦略的教育」理論&実践法
Part01 A社(医薬品メーカー):現場マネジャー育成型
Part02 B社(電機メーカー):未来の事業環境から逆算型
Part03 C社(医薬品メーカー):ハイパフォーマー短期育成型
■Chapter5 「評価」の使いどころで、企業内教育は変わる
対談:武蔵野大学 響学開発センター教授/センター長 鈴木克明氏