…それは、耳を疑うような内容だった。扉の向こうにいるのは、双子の兄とその彼女。声が漏れていることなど気付かずに、そのまま会話を続けていく。『安心して、私が祐司になびくことなんてない』『祐司が私を想う気持ちは知っているけれど、私が好きな人は弘和君…貴方だけなの』つまり…アイツらは全てを知っていながら、俺を弄ぶような行動を取っていた。弟の恋心を暴露し、いち早く彼女と付き合った兄、弘和。気があることを知りながら、近い距離感でスキンシップを取り続ける彼女、吉田香澄。…アイツらがそのつもりで接してくるのなら、俺が取る行動は一つ。弄び返してやる…弄んだことを後悔するぐらいに…ッ!この作品は同タイトルをコマ割りし、画質を向上させた【新装版】です。物語の内容・登場人物等に変更はありません。収録されている「話」はサンプルページの目次をご確認下さい。