この世には様々な感情が渦巻いている…。希望、羨望、欲望、絶望……そして恨み。それは時として人を幸せにし、時として不幸にする。人は誰も、それを完璧に制御する事は出来ないし、してはいけない。それこそが人たる所以であるのだ。しかしそんな「感情」を食い物にする人間がいた。「やっぱりいいな…恨みって感情は恥も理性もプライドも…全て吹き飛ばしてくれる…」私立探偵の幸田幸太郎はそうした人の感情につけ込み復讐の請負をしていた。「なによりこの世界では……」幸田は依頼者の復讐のために結婚式を壊す準備に取り掛かる。そうすることによって誰かが不幸になることも厭わない。「他人の不幸は金になる…」