何もかも終わりだ。プライドも貞節も力ずくで奪われ、私にはもう何も残ってはいない。地獄だ。しかし、それはまだ地獄の始まりに過ぎなかった。「早く跡継ぎを」の口実の元、昼も夜も奴隷の様に奪われる躰。その度に心の中で初恋の吉也に詫びながら、それでも私は耐えていた。けれど、奪われ続ける私を狙っていたのは公司郎だけではなかった。舅である義父が…そして義祖父迄もが…。その男達の欲望に気付いてか姑にも酷く羞恥的な嫌がらせをされ、この家には私の味方は誰もいない。助けて、吉也…!だがその頃、吉也にも縁談の話が持ち込まれていた事を、私はまだ知らなかった…。※この作品は【危険恋愛M】vol.94でもお読みになれます。