昭和59年の夏。家にも学校に居場所がなかった14歳の「僕」中学2年生。唯一の親友だった「明君」が交通事故で亡くなった…。僕はその唯一の友の家で、綺麗で優しい女の人に出会う。シャボンの石鹸の匂いがして、桜色の唇は濡れていて…僕のような嫌われ者にも笑顔を向けてくれる明君のお母さん。僕は西瓜を食べながら、その人のことをもっと知りたいと思った。言葉にならない喪失感と日々感じる疎外感に苦しんでいた僕は、やがて明君のお母さんと互いの寂しさを埋め合うように、禁断の行為に溺れていく。思春期の少年と息子を亡くした母親が溺れるイケナイ関係…。中2の夏、昭和の団地で繰り広げられる擬似的な母子相●ストーリー。