紫式部が本当に描きたかったのは、“誰か”のではなく、“自ら”の人生を生きる女性だった人気の古典エッセイストによるカラダ目線の『源氏物語』論【内容】2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公・紫式部が生み出した、日本古典文学の傑作「源氏物語」。本書は、「源氏物語」の全訳本も刊行し、『本当はエロかった昔の日本』『女系図でみる驚きの日本史』『くそじじいとくそばばあの日本史』といったヒット作品も多く執筆している古典エッセイスト・大塚ひかり氏による“源氏物語”論になります。 登場人物の「カラダ」と「ココロ」に着目し、あふれるストレス死、モノのように扱われるカラダ、拒食に走る女性、モラハラ男とホモソーシャル社会…といった現代社会にも通じるリアルな世界として「源氏物語」を捉え直していきます。『光る君へ』がより楽しくなるのはもちろん、新しい視点で「源氏物語」を楽しむことができる一冊です。※本書は、2002年に刊行されたちくま文庫『カラダで感じる源氏物語』を改題のうえ、大幅加筆修正したものになります。【構成】●第1章 感じるエロス病気する体/抑圧のエロス/リアルな身体描写/ブスな女の現実感●第2章『源氏物語』のリアリティブスでもない美女でもない女の魅力/等身大の男たち/“光る源氏”のコンプレックス/リアリティへのこだわり●第3章 五感で感じる『源氏物語』感じる視覚/感じる触覚/感じる聴覚/感じる嗅覚/感じない味覚●第4章 自分の心と体を生きる感じる経済/感じる不幸/紫式部の「感じる能力」「源氏物語」がよくわかる◎系図とあらすじ(第1部~第3部)◎カラダとココロの『源氏物語』年表も収録!【著者プロフィール】大塚ひかり(おおつか・ひかり) 1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻。『ブス論』、個人全訳『源氏物語』全六巻、『本当はエロかった昔の日本』『女系図でみる驚きの日本史』『くそじじいとくそばばあの日本史』『ジェンダーレスの日本史』『ヤバいBL日本史』『嫉妬と階級の『源氏物語』』『やばい源氏物語』など著書多数。