あらすじある日、祖父がフンボルトペンギンになった。この事態をすんなりと受け入れた柊也は、ペンギンになった祖父の世話をすることに。身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。誰にも相談できないまま、一人と一羽の閉じられた世界は平穏に続いて行く。しかし、ある女性との出会いをきっかけに、日々に亀裂が入り始めて……。庭に埋めたスーツケース、いなくなった人。柊也の周りで事件は起きる。第三回大藪春彦新人賞受賞者長篇デビュー作。