沙代子は夫の暴言に耐えきれず、衝動的に家を出て、車を走らせていた。そこにとびだしてきたのはキャバクラ嬢の紫苑。彼女は沙代子の車に乗り込んで、スポーツ公園の体育館の植栽にあるボストンバッグの回収を命じる。ホストの俊からの依頼だ。しかし、中には、なんと現金3000万円が!
紫苑は金の持ち逃げを提案。この金で、沙代子の実家・印刷所の倒産はまぬがれる。しかし、その金は実は誘拐事件の身代金と判明。暴力団に闇の犯罪集団など、紫苑と沙代子はやばい組織から追いかけられる。
人質の女子高生・船場陽向(ひなた)は、より、したたかだった。隙を見て、ホストの俊の部屋に逃げ込んできた。俊を巡る紫苑と陽向の争いに、陽向のいとこ・夏凜(かりん)という娘もからんできて、追われるなかで、船場陽向の父親の会社の権力抗争も背後に見え、事件は四つ巴、5つ巴の様相を呈してきた。
巻き込まれ流されてゆくうちに、沙代子は変化してゆく。