あらすじお岩稲荷の境内で斬りつけられた男が自身番小屋に運ばれた。男は塩町の扇商人・桔梗屋伊兵衛だったが、回復後もなぜか仔細を語らない。不審に思った杢之助は犯人を突き止めるが、二十年前に伊兵衛自身が犯した罪の因果も焙り出してしまう。許されざる罪と左門町の住人の平穏との板ばさみになった杢之助は、解決のため清吉や柏原真吾らの協力を得て、ある「綱渡り」に出る。