再会を約束していた太陽と雨。しかし、その約束の日に太陽は、雨の目の前で事故に遭ってしまう。瀕死の太陽を救いたい! 雨は突如現れた謎の「案内人」に「君が私に心を差し出すならば、私は彼の命を助けてもよい」と言われ、「五感」をひとつずつ、3ヶ月かけて「案内人」に渡すことになった。最初は「味覚」。パティシエを目指す雨にとってそれは失ってはならない感覚。が、雨は躊躇しなかった…。過酷すぎる運命を背負った雨と太陽。互いの幸せを祈ってつく、優しくて悲しい嘘の数々。「もしも」が許されない、たったひとつの世界線でふたりが見つけたものとは? 感動的なドラマのフィナーレまでのすべてがこの本に! 宇山佳佑によるオリジナル短編も収録。