「手慣れた男娼×気弱な御曹司」風俗街の外れにある媚娼堂《びしょうどう》。玖須カオルは自棄になって酒を煽り、その店に辿り着く。御曹司として生まれたが兄や姉とはちがい、人生をうまく生きられなかったカオル。何もできないくらいならと政略結婚を受け入れたが、婚約者との生活は最悪だった。自分を卑下するように酒を飲んでいると、店の奥にいる妖艶な男に目が止まる。艶やかで、妖しい仕草で、男を誘うように煙草を吹かす。キョウスケと店の主人に紹介され、カオルはキョウスケに興味を示し始める。「僕さ、ちゃんとした友達いないんだよ」キョウスケもカオルに興味を示した。そこから二人は数奇な運命に翻弄されていく……。